過失とは、日常用語では不注意のことをいいますが、交通事故における過失とは、具体的には、自己の行為から
損害や被害が発生することを予測できたにも関わらずその予測を怠り、その損害の発生を回避する行為をとれたにも
かかわらず、その行為をとらなかったことをいいます。
例えば、脇見運転による交通事故の場合、脇見行為をすることによって、事故の発生が予測できたのに、予測を怠って
おり、ハンドルを切れば事故を回避できたのに、ハンドルを切って事故を回避していないので、過失があります。
なお、交通事故の裁判においては、過失の有無や割合は、警察が作成した実況見分調書や現場写真、目撃者の証言などに
よって判断されます。